足球彩票6年(2024年)11月20日(水)、共通科目「新熊本学:ことば、表現、歴史」の特別講義を本学小ホールで開催しました。
講師は、本学客員教授であり、足球彩票立八代高校?中学校、熊本高校の校長などを歴任された和久田恭生先生です。今回も、昨年度の引き続き、「私が経験した熊本地震?熊本地震から学んだ大切なこと?」をテーマに、熊本高校長時代に遭遇された熊本地震での具体的な対応やそこから得られた教訓について、御講演いただきました。

講義は、関東大震災(101年前)から能登半島地震(2024年)に至る、非常時における「情報」の恐ろしさの説明から始まりました。関東大震災ではデマ(流言浮説)がパニックを引き起こし、能登半島地震ではSNSでアクセス数を稼ぐ目的(アテンションエコノミー)の虚偽投稿が横行したことを例に挙げ、いつの時代も正しい情報を見極める大切さを強調されました。

次に、熊本地震の概要と、アルピニストの野口健さんや総社市が連携して支援した「益城テント村」の事例が紹介されました。益城テント村は、車中泊をしている人を主な入居条件とし、単に寝泊まりするだけでなく、「日本一笑顔の多い避難所にしたい」という目標を掲げ、復興に向けた活力を取り戻すための場所で、運営時に公平性を求める声に対し野口氏が「非常事態では現場判断が重要」であるという覚悟で対応されたエピソードも語られました。
また、先生が勤務されていた熊本高校での対応については、前震の後体育館アリーナにボルトが落ちているのを発見したため避難所を閉鎖したという初動対応の重要性、当時の生徒会長がノートの切れ端に「これまで何ともなかった日常がかけがえのないもの」だと記したメッセージを全校生徒に知らせるためにホームページに掲載したことなどを紹介されました。
最後に、地震そのものは人の力で抑えられないが「震災は人の力で軽くできる」ということ、「正しく恐れ、正しく備える」こと、「恩送り?恩返し」の精神で未来の災害に備え、助け合いの循環を作ることなども語られました。